A.S.H.の物語のスケール感

浜渦さん随想録更新来てますよー。

さて。
物語のスケール感……と大きなタイトルをかましてみましたが、何でA.S.H.でスケールが小さく感じられてしまうんだろう……、という話。正直、プレイしていない人にとっては何の意味もない話です。

もともとスケール感を小さくとろうと思って、割と内面に集中したような物語であれば気にならないのですが(CCFF7は話が広がらないなあ、ちっこいなあ、とは思いましたが、A.S.H.ほど気にならない)、恐らくA.S.H.の場合は「外向きの、大きなスケール感」向きの物語のはず……だと思います。なのに、スケール感が感じられないのはなぜかな、と自分なりの理由を考えてみようかと。

比較対象としてA.S.H.の前にプレイしたDSソフト、FF4を引っ張り出してみました。

FF4のスタート時点はこんな感じ。

  1. バロン王国の赤い翼の飛空艇上から。ミシディアの村でクリスタルを略奪したという回想が語られる。
  2. セシルがクリスタルを国王に渡す。意見しようとしたところ、降格。カインもつられる(笑)
  3. 命令でミストの村にボムの指輪を持って行くと村中大火事。国王に反旗を翻す。でもリヴァイアサンが出てきたかなんかでカインとはぐれ、リディアが合流。
  4. 砂漠の村カイポにたどり着き、ローザが倒れてるのを発見。アントリオンの洞窟に向かう

うわおう、もうこんなに波瀾万丈。

一方、A.S.H.のほうは(チャプター制になっています。1チャプターごとの概要。全部で31チャプター。)

  1. ミリニア国王位継承式でいきなり火炎蛇なるものが出てきてすべてを焼き尽くす。王女様一人だけ生き延びる。後はみんな灰になってしまうが生き返る(?)
  2. 他のところも心配だ、とパルスという村に向かう。やっぱり灰になっている。
  3. 火炎蛇を追って森に行く。敵国が開発した兵器だと説明し、火炎蛇を封印するサムネルシア王国の軍人が現れる=キャラクター一名(ダン)現れる。その輸送車を追いかける。
  4. 巨神兵(©ジプリ)っぽいロボットがサムネルシア兵を襲う。ダンももれなく襲われるため、それを助ける。彼は特殊な能力を持つ森の民と呼ばれる子どもを命令で誘拐してきており、良心に苛まされているため、森に帰すと宣言。
  5. 森に行ったら、森の人たちもみんな灰になっていた。
  6. 森を抜けようとしたら、古代の憎しみに満ちたモンスターが待っていた。ほぼ倒したかと見えたが、余計悪意を募らせて復活させただけだった。どっか行った。
  7. スフィンクスかケンタウロスみたいな格好の(なんというか……FF8のオメガウェポンっぽい)ロボットが主人公たちを足止め。ミリニアの摂政が王女を守るため命を落とす。その代わり摂政の力が王女に加わって王女パワーアップ(笑)
  8. ロボットがごちゃごちゃと襲ってきますが、実はそれは未来から来たものだった!
  9. 未来から来たロボットの回想。人間ゲリラ化(ゴリラ化ではない)しており、ロボットを倒そうとする。回想するロボットはもともとゲリラ掃討用だったが、人間によって変な機械をつけられて改心し、過去にやってきた。
  10. ようやくサムネルシアに到着。やっぱりここも燃えていた。
  11. サムネルシアの城に入ると、サムネルシア敵国、エースシンの王女が捕らわれていた。火炎蛇は本当はサムネルシアのせい、と言うのでダン離脱。ツンデレ王女追加。
  12. 城の地下だか奥にいったら、どんどんと火炎蛇が生まれるところを見てしまう。

並べると一目瞭然という感じですが、(チャプター数は多いけど)A.S.H.のほうが話運びが非常に単調です。(A.S.H.をプレイしたせいで、むしろFF4の展開に感心したというのは秘密です。)
未来まで組み込んでいるはずなのに、一面火事場だらけという印象です(当たり前か)。風景の変化に乏しいのはシミュレーションとして仕方がないでしょう。ただ、灰という言葉が持っているだろうそのイメージ(廃墟・消失・衰退・落魄・死)を生かし切れていないのは確か。灰だらけになってしらっちゃけた風景が実はありません。
火が燃えさかって真っ赤とか、森は相変わらず緑のままだし。岩場は岩場だし。
もっとも、「火炎蛇を追いかけていく」というのが最初の行動理由なので、一点集中というか、目的をもって追いかけていくばかりですしね。一概にFF4と比べるわけにはいかないか。

ただ、物語のきっかけとなった火炎蛇のインパクトが意外と小さいところも問題なのではないかな。ちなみに、火炎蛇がいわゆる「ウェポン」に当たる存在です。
たくさん生まれてしまって至る所で同じ姿で火を吐いているので、その存在の重大さ、切実さがかえって見えてこない。火炎蛇は、つまり、単純な悪ではないわけですが、その意味の二重性もあまり切実に感じられないんですよね。

それは私が単純に、ストーリーにはまれなかったというだけなのかな……?

これでA.S.H.ネタはおひらき。FF目当てで来た方には申し訳ないです(汗)。

タッチペン操作くらいでいらいらしない、バトルシーンはじっくり見せてもらうほうが好み、移動がマス目数に依存するのも面白い(ま、シミュレーションRPGっぽいですね)、途中で敵が急に増加しても怒らない、という方には是非おすすめします。
定価で買うのは正直どうかと思うような(お金がかかっていることは分かるが)ものですが、安く手に入れば十分楽しめると思います。

次はずーっと下書き状態のマカラーニャの泉の話……(ファンフィクションじゃないよ。)

ジェノバ細胞再考

現在CCFF7を「強くてニューゲーム」でプレイしています。漸くミッション遂行率が70%を突破。
ニブルヘイムに来て(しまって:ミッションやるならミッドガルでやるほうがいいですよね……大失敗(フェニックスマテリアは救済措置なんですね))、セフィロスとジェネシスの会話を再度聞いたとき、もう一度ジェノバ細胞について考えてみたいと思いました。彼等はとても面白いことを言っています。

今回はゲームの核心とでもいうべきところをつつくので、CCFF7をこれからプレイしたいなーと思っている方は回避推奨。
あと自分でもバイアスかかった、穿った見方だとよーく理解しているので、妄想だと思って読んでください。

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知恵の実にならぬ実

CCFF7の覚え書き。何となくもやもやとしているものについて。

  • 最後ジェノバ細胞を受け継いだ「三人」がかじるバノーラホワイトというリンゴ。通称バカリンゴ。しかし、リンゴは本来、知恵の実(アダムとイブの楽園追放のきっかけとなった知恵の実であり罪の実(ま、リンゴというのは一説に過ぎないそうですが))なので、バカリンゴという名称は本来の持つ意味とは逆の意味となっている。ちなみに、バノーラホワイトは青みを帯びた銀色のリンゴ訂正:銀色みを帯びた青紫色でした。正直まずそう。
  • ジェノバ=Jenova、もしかしてエバとヤハウェから作られた造語?
  • ジェノバ細胞によってコピーされたのはすべて男だった。
  • セフィロス=神性の流出(だっけか?)、ジェネシス=創世記、アンジール(Angeal)=Angel

ジェノバは、種を増やすのにコピーという手段しか使えない。
(それに作られたのはすべて男ばかり……。さらに、ジェノバ「母さん」も女を作る気はなさそうなのはACで分かります。なんとか体の三人も、息子でした(笑)。あれはセフィロスコピーの一種、ですよね?)
進化を前提とするのであれば正直先が見えた種ではあるので、だからバカリンゴなのか?とふと思ったり思わなかったり。あと罪の実というところも妙にツボにはまっているような気がする。罪を背負った者が食らう実。

しかし最初は女(ジェノバ自身はね)なんだよなあ……。母さんだもんなぁ……。でも、ま、特に人間と同じような生態を仮定する必要はないかもしれないしなあ。
追記:双方向コピーを考えると、相手の能力を取り込むことも出来るということなら、単純なコピーと同じように考えなくてもよいかも? そうしたら種としては生きていけるのかも……。

今のところ、あんまり深く追求する気はありません。
女神云々とか、何かものすごーく見え見えで作られているものなので、私の知識ではついてけないだろうし。

あと、初回プレイ時にもちょっぴり思ったけれど、シナリオの中での会話が結構唐突だよなー。エアリスのセリフでどうしても気になる部分があります(あんまり唐突なので)。

あ、今唐突に莫迦なこと思いついた!!
セフィロス=セルフ・ロスか?(爆笑)
FF8のセルフィは確かSelfから来ていたはず……。そして彼女、セフィって呼ばれていた!

追記:セルフィはselfishから来ているそうです。ご指摘有り難うございました!

ユウナについての戯れ言 2

さて、今回はFF10のユウナについて、つらつらと語ってみたいと思います。
容赦のなくとんでもない説を振り回すので、お気に召さない方がおられたらごめんなさい。特にユウナがめちゃくちゃよい子だから好き、という人は読まないほうが良いです!

命をなげうつことを意に介せず、自分の結婚さえも世界平和(?)のための政略として使える「聖女」ユウナは、同時にティーダという自分の好きな男を側に置いておく傲慢さがあり、かつ、ユウナレスカが「ガードの一人を祈り子に差し出せ」と言った時、はっきりと断りました。
(この認識であっていますでしょうか?)

つまり、自己犠牲をいとわない聖女姿と、ある意味、「側にいて欲しい」とも言う大変我が儘な少女の姿、そして自己犠牲をいとわないというほどなのに、結局ユウナレスカから「選べ」と言われたときに拒絶する、という断絶がある、とのT様のご意見は私にとって目から鱗でした。
今回はそれがなぜかをちょっと考えてみます。T様、取り上げることをお許しいただき有り難うございます。思った以上に時間がかかってしまいました。

でも、大変つまらない筋書きです、とあらかじめ申し上げておきます……。

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覚え書き

思い付いたけど忘れそうなので残しておきます。

ゲーム内情報を抜きにして、「リノア=アルティミシア」と考えるバイアス(そう考えてしまう受取り手の要因)は、戦う相手が同性ではなく異性だから、ロマンチックな関係をつい想像(空想・妄想)してしまうため?
いや、これ、私だけでしょうか?
でもアルティミシアさまエロっちいしねえ。

8を除いて、7~12のラスボス戦は同性同士の戦いであって(永遠の闇はどっちか分かりませんが、よく考えたらジタンも人造人間。そういう意味で釣り合いとれてるのかもー)、10-2のユウナは異性と対峙したけど、ある意味ロマンチックな関係ではありました。

気力があればもう少し詳しく書きますが、多分気力がないのと今は現実逃避に走っているだけなので、暫く放置。