現在CCFF7を「強くてニューゲーム」でプレイしています。漸くミッション遂行率が70%を突破。
ニブルヘイムに来て(しまって:ミッションやるならミッドガルでやるほうがいいですよね……大失敗(フェニックスマテリアは救済措置なんですね))、セフィロスとジェネシスの会話を再度聞いたとき、もう一度ジェノバ細胞について考えてみたいと思いました。彼等はとても面白いことを言っています。
今回はゲームの核心とでもいうべきところをつつくので、CCFF7をこれからプレイしたいなーと思っている方は回避推奨。
あと自分でもバイアスかかった、穿った見方だとよーく理解しているので、妄想だと思って読んでください。
プロジェクトGから生まれたジェネシスとアンジールは自分の情報を相手に与えることが可能です。さらにアンジールは相手からその情報をもらうことも可能です。
でも、彼等は劣化から逃れることは出来ませんでした。
彼等の劣化は、コピーによる情報の拡散によるものと説明されます。(それじゃコピーじゃなくて、中途半端なカットなんじゃないか?というツッコミはさておき)
逆にセフィロスが劣化しないのはコピー能力がなく、情報が拡散しないため。
となるとプロジェクトGのお二人は、劣化したくないのなら、好きでコピーしてたわけではないのでしょうか。(なんというか節操なしに見える(笑))
それもまあ、さておき。
ジェノバ細胞を受け継いだ人々が、情報の拡散により死滅するのであれば、ジェノバとは情報が可視化した存在ではないのか?と思ったのです。
もちろん人間もDNAで表現された情報からできあがっているものですけども。
確か本編でも、ジェノバは「ウィルスをばらまいて……」だったような。
コンピュータウィルスみたいに(笑)、セトラをモンスターに変化させる、つまり、セトラという情報の表現を、モンスター情報の表現として変化させてしまうわけです。
さらに、彼等はリユニオンという傾向があります。情報が広がるたびノイズが入って劣化しますから(連想ゲームを想像してみてください。最初の人から最後の人に至るまでに情報は変化してしまいます)、それらの情報を再度復活させるためには、彼等はリユニオンせざるを得なかったのではないでしょうか。またこのリユニオンにはもう一つ利点があって、様々なところから取得した情報を共有することが出来れば、種族として強大になれるわけです。
FF7の過去と思われるFF10は思いが具現化する世界、つまり情報が具現化する世界なんですよね。(ティーダとか(笑))
それが7にも受け継がれているとしたなら、母さんこと「ジェノバ」は、もしかしたら情報そのものであって(またはせめて情報の媒体(あらゆるものは全てそうとも言えますが、喩えではなく、文字通りの意味においてテープやらハードディスクやらといった媒体))、ジェノバの情報が表現されたのがセフィロスやアンジール、ジェネシスといった人々なのではないでしょうか。
たとえば、セフィロスがライフストリームに落ち込んでも彼の存在は消えません。彼が抱え込んだ強大な情報が拡散しないせいだったのかもしれません。彼を思い出したりすればライフストリームから彼を大地に呼び返す呼び水にもなりかねません。だって思いが具現化するところだから。
ACでも「思い出の中でじっとしていてくれ」とクラウドが言っていますが、実はそんなことを言ってる場合じゃなくて、本当にセフィロスを消したいのであればクラウドは彼を忘れるべきなんじゃあ……とふと思ったり。
セフィロスは「私は思い出にはならないさ」と答えますが、思い出にはならず思い起こされたら必ず、情報の具現化されたものとして存在するという意味なのか、あるいは思い出=記憶が消え去ったらセフィロスは存在しなくなるのかということを言っているのか。
もひとつ傍証。
ルクレツィアと宝条のことです。ルクレツィアと宝条はジェノバを研究していた人間です。
彼等は「自我情報を分割して情報ネットワークにばらまいて、のちに一つにまとめて具現化する(FragmentProgram)」ということをDCでやっているんですよね。
ジェノバから得た研究結果の一つとも考えられるのでは?
さらにCCで出てくる「バカリンゴ」……。
リンゴがゲームにおいても、知識(つまり情報)、また騙りのきっかけというシンボルを与えられているのであればなるほどジェノバ細胞を受け継いだ者たちにはよく似合う果実なのではないでしょうか。さらに、リンゴを食すことで人間は楽園から追放され死を得てしまったというのであれば、これまたジェノバによく似合う果物かもしれません。
さらにジェノバの正体についてぶっ飛んだ想像をしてみるならば、ジェノバとはすなわちタナトス(死の衝動)そのものなのではないでしょうか? (あ、ちなみに精神分析嫌いなので、テキトーな言葉使いですみません。専門家のひとすみません。)
ジェノバは命を滅ぼす本能を持っています。ゆえに、ジェノバ(タナトス)は死に誘うための手段……たとえば、戦争やら毒物やら、そういった情報を抱え込んでいた、とも考えられます。
自殺衝動もその中に含まれていると考えるなら、アンジールがほぼ自死に近い形でザックスに殺されることにも説得力があります。
それまでは「アンジールどうしてそんなに悩むのかなー、いいじゃん自分のせいじゃないんだしさーモンスターだろうとなかろうとさー」と私はツッコミを入れまくっていましたよ。
え、みんな、そう思わなかったッスか?!
ジェノバとはどこかの星で生まれた戦争や死によって生じた憎悪や悲しみの情報、その結果生まれたタナトスかもしれない……なんて、なんだかジェノバが可哀想になってきた、と思ったのは秘密です。
こういう空想繰り広げたとしたって、製作者に聞けば答え一発だと思うと時々空しくなるんですよね。
しかし、製作者の方にその「答え」を残しておいてもらえると、のちのち変な論争になったりしないからいいのかもね、とも思うので、製作者の方、そのうち答え、教えてください。
でも考えてみれば、FF7ってまさに「ITの申し子」みたいな話ではありますよね。PHS(パーティ編成システムだけどな)とか、携帯とか、偽の記憶とか。
ジェノバが負の情報そのもの、というのは、喩えとしては十分有りの話なのかもしれません。
ジェノバについてぼやいたネタは以下にもあります。