植松さんのコンサートもいいですが、他のスクエニミュージックな方のコンサートってないかなーと思います。
(というか、酷評してしまうと、植松さんのコンサートのCD(20020220)を聞くと、オケ(東フィル)が練習不足で明らかにやる気ない。
もともとは実力もそれなりにあるオケなのだから、ちゃんと弾いてよ、と思ってしまう。
評価低くてすみません。でもほんと、考え直してくれよおおおおお。と一ゲームミュージックファンの嘆きでした。
……あと、もともとオケ曲として作られたものはいいのですが、その他面白い音楽か、と問われればちょっとハテナがつきます。少なくともFF7を知らない状況で聞いたエアリスのテーマやメドレーなどはいまいちでした。
ある意味においてオケアレンジの限界も見た。)
追記:スクエニミュージックのコンサートといえば、StarOnionsがありました…。The Black Magesも?でもどちらにせよFFメインなんですよね。
浜渦さんだったら小編成の楽団でどうでしょうか。ピアノはジャズピアニスト希望(笑)。あとフィドル弾きみたいなヴァイオリニストとか。
とそんな妄想を繰り広げつつ。
今のところ浜渦さんと仲野順也さんの最新盤です。Amazonさん、仲野さんの名前もちゃんと出して……(だって曲数同じくらいだし、仲野さんの曲も良い曲一杯なのに~)。
追記:作曲者ご自身による全曲紹介。試聴も出来るので是非!
このお二人の音楽、ものすごく相性がいいと思います。
二人とも私がだいたい聞き分けできるほど全く違う曲想、全く違う音を作り出している。
使っているのは同じ楽器だとしても、浜渦さんのほうが割と生音に近い感じであるのに対して、仲野さんはちょっと乾いたような音です。
浜渦さんはメロディとその他の伴奏を組み込んで(声部はいくつも分かれている風なのに、一つ一つの声部に対してシンプルに1つの楽器を当てているのかな)、骨組みがしっかり見えるような音楽であるのに対し、仲野さんは石を積み上げていくように、どれが骨組みと分かるのではなく、全体で音楽を支えているような感じ。だからといって仲野さんの音楽が重いわけじゃない。もちろん重厚なものもあるけれど、重すぎない。というのは、たぶん選んでいる音が少し乾いたようなさくっとしたものだからだと思います。
ちょっと話がそれましたが、それくらいはっきりと個性が違うんです。
なのに、統一感があるんですよ。
他の私の知っている共作もの(Drag On Dragoon(いずれレビュー。ある意味エポックメイキングな作品です)やFFTA、STELLA DEUS)などに比べるとほんっとに違うんです。なのに、決してこれらのCDの統一感とは劣らない。
FF10でも、植松さんとお二人それぞれの曲より、お二人の曲のほうが親和性が高かったような気がする…。
それがすごく面白いCDだと思います。
ゲームは未プレイなので正しいか分かりませんが、イベントをメインに扱ったのが浜渦さん、状況音楽を担ったのが仲野さんなのかな。
全体的に浜渦さんのほうはメロディを打ち出すような感じで、仲野さんは逆にメロディらしいメロディのないものもあります。
特に浜渦さんはライトクラシックな感じで、知人に聞かせると「情熱大陸?」と言われました(笑)。
仲野さんはそれに対してミニマルミュージックというのでしょうか、分野はよく分かりませんが、メカニカルな音楽がいっぱいです。
それにしても。
私、このCDで、音楽で初めて「心拍数が上がる」という経験をしました。鳥肌が立つ、というのはよく経験するんですが、「どきーん」というのはどの音楽を通じても初めて。
浜渦さんの「Aeolic Guardian」。
もしかすると今までの中で最高傑作ではないですか?!
無駄なものをどんどんそぎ落としていって、単純化されて洗練された音楽の一つの頂点のような気がします。非常に浜渦さんらしい音楽。
これまではFF10の「決戦」を推していたんですが、聞き込んでいたらAeolic Guardianのほうがじわじわと…。さらに「どっきり」なんて、One and Onlyだったもので。
またその次の曲「勇気」も流れるようなオケの音楽で、風が吹き抜けるのを物理的に感じられるほどの浮遊感をもたらす大好きな曲。
このCDは、サガフロ2ほどの冒険もしていないし、割と「まとまりのある」、逆に言えば「突飛なもののない」CDなのですが、「Aeolic Guardian」とその次の「勇気」だけでご飯五杯はいけますね(どういう基準だ)。
仲野さんの曲も目が見張るものが多かったです。
もちろんご本人おすすめの「聖戦」はとても良い!
もともと根が分析屋なので「分析したくなーるしたくなーる」という音楽なんですよ(なんじゃそれは)。なんでこんなにスピード感があるんだろう、とか、どうやったらこのクラリネットのメロディを思いつくんだろう、とか。
あと、Temple of the ancientsは妙にはまる。Call of the Windとかもついつい何度も聞いてしまう。
Last battleは「かっちょえー」のひとこと。
(そういえば私、太鼓とかパーカッションがばこばこ複雑なリズムで(←ここ重要)鳴っている音楽大好きでした、そのせいか!)
そうそう、最初のSamurai Struckはかなり面白かったです。イラストを見ると納得出来る。うまいなーと感心してしまいました。
でもWavelink Zealのお二方が提供されている音楽数曲は正直、「……うーん」。
浜渦さんと仲野さんの曲の中に入れこむには少々浮いてしまっています。
単に個人的趣味で、ちょっと肌に合わないタイプの音楽でした。お好きな人はお好きなんだと思いますが。
Amazonではやはり「癒しの音楽」と書かれていますが(笑)、さらりと聞くのにとても心地よいCDです。と同時に、聞き込んだら聞き込んだぶんだけ楽しくなります。
お二人にとっては「エッジな音楽」とは言えないとは思いますが、全体的に「デパ地下の試食」みたいにおいしいとこ取りなCDなのでした。
あ、でもやっぱりAeolic Guardian(と勇気)は超名曲。聖戦も超名曲。