大変気になる「シグマ」たちの関係について。ネタバレ。
一応こうなるはずなんですが……。
とりあえず大前提として、本来の歴史から黒上によって歪められた世界(ネオンの言う「あの世界」)が、法水鱗ベースのシグマによって調律されるはずだった、ということですね。
しかし、法水シグマが調律しようとすると、本来の世界ではなく黒上滅亡のもう一つの世界が出現。それは法水鱗本人によって歪められた世界で、その世界に対して黒上シグマ君誕生。
さらに、法水鱗が歪めた世界で起きた事件によって、ねねがありえないはずの未来を紡いでしまい、そこでまた平行世界が一つ出来てしまい、月弓ネオン(シグマ)ちゃん誕生。
未来の平行世界は、黒上シグマの調律対象となる世界の入れ子になっているので、黒上シグマ君が調律して大本となった黒上滅亡を防ぐと、月弓シグマは不要になる。
で、黒上シグマ君は恐らく「黒上によって歪められた世界(あの世界)」に戻せばそこで役目は終わり、後は法水シグマの仕事で、黒上シグマ君が調律した世界をさらに元に戻して本来の歴史に治す。
と、ここまではいいんですが……。
黒上が歪めた世界(”あの世界”)と、法水鱗が時紡ぎした世界がどういう順番なのかとふと考えてしまいまして。どう考えても、「あの世界」をさらに歪めたのが「黒上滅亡の世界」で、そこにおいて生まれた黒上シグマ君は「あの世界」を味わいようもない。
ちなみに、ネオンの場合は恐らくねねの時紡ぎに前後して生じたと考えられますが、黒上シグマはその頃にはまだ生まれていません。ネオンの誕生から50年後に生まれています。
つまり、鱗によるダメージは、最初のうちはそこまで傷が大きくなかった……のかも?
あるいは、飛ばされたゆうをベースにしてしまったがために、黒上シグマは「時紡ぎから50年後」に生じたのでしょうか。
ここらへんで私の頭はパンクしていますが、どっちにせよ、黒上シグマが降り立つのは「街の人もいない、使い人もいない」という世界のはずです。
飛ばされたゆうが目覚めたために、黒上シグマ君はシグマとしての記憶を破壊され、最初に見た彼の世界は「ゆうの記憶に基づいて構築した世界」ということになっています。
(しかしゆう君は一体どこの世界に降り立ったんだ? 少なくとも黒上滅亡の世界の未来ではないはず……。でなければ、シグマが「あの世界」の記憶を持ち得ない。「あの世界」とは、つまり黒上が歪めた世界です(多分)。ネオンの「シグマのお父様やお母様」という言葉からも分かるように、黒上は滅亡していません。
そもそも、「あの世界」における「ゆう」はシグマと全くの同一人物だったのだろうか……というのも謎)
つまり、オープニングの「あの記憶の定かではないわずかな7時間(午前5時から12時)」(=未来に飛ばされたゆうの記憶に基づいて構築した世界)だけしか、彼は「日常」を経験してないんじゃないか?
たった七時間!
ただし、そうなると、公式サイトのオリジナルドラマの存在がまたちょっと矛盾しているのですよ。
シグマとネオンはちゃんと「あの世界」で生きていた。事件なんか解決しちゃったりして。
確かに、ネオンは50年前に生じた時紡ぎ時に生まれ、そこからゆうが飛ばされた分岐点(未来)まで待っていたなら50年の余裕があります。
また、黒上シグマが飛ばされた幼いゆうをベースにしたというのであれば、黒上シグマ君も「幼い形態」で生じて、高校生になるまで「あの世界」の中でのんびり育ってきたかも知れない……(希望)。
実際、「仮面の執事とは10年来のつきあい」という刻音がありますしね。
ただし、それすらもゆうの記憶をベースとしているのなら。また、オリジナルドラマはあくまでも他の一つの可能性に過ぎないというのであれば。(実を言うと、マ王のシグマではオリジナルドラマがコミカライズされているのですが、異聞とはっきり書かれています。……異聞ですと?!)
うわーかわいそう黒上シグマ(涙)!
よく分かりません、先生! 誰か解いてください!
追記:ディクソンとクリスティについて。
完全にこれは空想でしかないのですが、もしかしたら彼ら二人が黒上の時紡ぎ(黒上によって歪められた世界)の贄になったのかも……?