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[rating:4.5/5]
とりあえずアクションゲームをほとんどしないプレイヤーからのレビュー。基本的にはお値段以上の遊び方が出来る良作だとは思います。
愛情度は[rating:3/5]とちょっと評価に乖離がありますが。
対戦システム
ベーシックな対戦型ゲームを知らないので、何とも言い難いのですが、ヘタでもそれなりに見栄えのするアクションが可能。キングダムハーツでのアクションの爽快感が派手になった感じ。
最初のほうはかなり苦痛です。使える技が少ないので爽快感がない。ただし基本的なアクション技が増えると途端に面白くなります。たとえばエアダッシュとか(笑)。そこまで行き着けるかどうかでディシディアの評価は結構変わるような気がします。
一応、未プレイの方に。
ブレイブ攻撃→HP攻撃という二段階の攻撃が必須で(これは「まいにちいっしょ」でもの凄くうまく表現されていた(笑))、まずブレイブ攻撃で点数を奪い合います。
そのブレイブポイント数がそのまま、HP攻撃で相手のHP数を削れる数になります。
ブレイブが完全にゼロになってしまうとBreak状態となり、その場その場(環境)にある自然発生的なブレイブまで相手方にごっそり持ち去られてしまい、ブレイブが9999とかなった暁には、一発HP攻撃が当たるとあっというまに昇天出来るという……。
で、キャラクターの個別性能はかなり特色があって、使用感が一緒のキャラがあまりないのが素敵。私としては身軽で手数の多いキャラが好みで、フレンドカードでステータスを見てみると、ランクが最も高いのはジタンのランクA、その次はティーダのランクC。
……重量系のスコールはランクF。一度なんかランクHまで落ちたもんね。
…………(涙)。
ま、まあ、スコールが先陣を切ってレベル100になってくれたおかげで、デュエルコロシアム(しかもファルコン・インビンシブルコース(笑))でがっつがっつとアイテムを稼いでくれています。
そのせいで、ジタンは最初からいいもの着せてもらってるんだよねぇ……。だからジタンはランクでも有利なんだよね。まだレベル40代だし。
(貧しい大家族の中で、「俺が稼がなければ」と一人もくもくと傭兵し続けるスコール兄ちゃん像ができあがっています。無口なにーちゃん役だけど、みんな頼りにしてるんだぜ(主に懐を)!!)
ただ、カメラが悪いのはどうにかならんものか……。狭い隙間にはまってしまって、そこで攻撃のやりとりがなされているような状態の場合、壁が邪魔でキャラクターが見えない! だからイキオイ、こちらも適当なタイミングで追撃・回避するばかり……。
でも、これ、悪いところばかりではなくて。
ジタン限定かもしれませんが、ジタンの「シフトブレイク」、ある程度敵に近いところで、壁越しに打つと(カメラがうまく動かずに見えない状態で、というのか)、かなりの高確率で相手をとらえられるんですよ。見えているところで打つと結構外しているのですけど(笑)。それのおかげで、遠隔操作でHPをごっそり削れて、レベル40そこそこでレベル50のCPUキャラ(ストーリーモードのね)を倒せました。
召喚獣は主に、ブレイブポイントを増加させたりコピーしたりに使用されます。召喚獣のおかげで何度命拾いしたことか……。発売前は「なんじゃそりゃ?」でしたが、今は召喚獣様々です。
でも、召喚獣まで気を回せていないので、自動的に技を発動してくれる奴しか使っていません。
その他のシステム
まだ把握しきれていませんがやたらと細かい作り込みが多い気がします。まにあっく?
戦っているうちにアクセサリが合成されて新しいものが出来るとか、戦っているうちにチョコボが経験値を上げたり宝物を探してくれたりとか、通信システムとか。
BGM、イベント、サンプルボイスまでミュージアムで聴けるというお得な作り。いくつか載せましたが、動画がとれる(また動画ではカメラアングルも変更可能)のは大きな売りだと思います。なんだかんだと面白いし。
ストーリーモード
もっの凄く不完全燃焼なんですが……。
FF主人公たちによるストーリーモードは正直……。CERO C指定にしてはおこちゃますぎるんじゃ?
ところどころに「ニヤリ」と出来る要素があるとのことでしたが、たとえばスコールでいえば「羽」と「約束」をからめたストーリー展開だったりします。が、うーん、全体的にわざとらしいというか、あざとすぎるんだよなぁ。「ニヤリ」というのはもっと小技で、はっとするようなものをだなぁ、(この後愚痴が続く)
またカオス対コスモスといった二元論での戦いもシンプルですが、ところどころに思わせぶりな裏をガーランドがほのめかすせいで、エンディングを迎えても全然すっきりしないんですよねぇ。
いっそのこと何も言わせなかったら良かったのに。
恐らく答えが示されるであろう、真のエンディングを迎えるには地獄のよーなストーリーモードをこなさなくてはならないわけで……私のレベル100スコールでは、フリオニールで立ち止まっています
RPGなら大体攻略法があるかもしれませんが、アクションではどうしても不得手な人間も多いわけじゃないですか(私のように)。
そういった人間はその思わせぶりな何かを見せてもらえないわけか-。
追記。上の情報間違いでした。
コスモスレポート、カオスレポートを揃えてもう一度カオスを倒せば追加エンディングが出てくるそうです。
ただ、エンディングの各キャラのムービーはなかなかによろしかったです。音楽のおかげかな。
音楽
とはいえ、私は今回の音楽好みではないんです……テーマ曲は好きだし、シンプルなピアノ曲は大好きなんですが、よく使われているカオス側のテーマによる曲のいくつか、気になっちゃうんですよねぇ。たしかCCFF7と同じ作曲家さんですが、同じような印象を持った気が。なんというか……和声がつまんない? あまり質のいい音楽というわけでは(もぞもぞ)。ロックっぽいところについては分からないので評価は保留しておきますけど。
あとあと、BGMがミュージアム内で聴けるんですが、FF8のフィールド曲名、間違ってましたよ。「Blue Friends」ってなんやねん!! ゾンビか?!
原曲スキーからすると、BlueFieldsもDon’t Be Afraidもかなり残念な仕様になっていました。
しかし決して改悪ばかりではなく、FF9なんてすんごくかっこいいアレンジだなーと思いますし、FF1のアレンジも素敵でした。
FF10で萌動が使われていたのはちょっとびっくり。うんうん、いいですよね。
んで、昔のピコピコ音での音楽が急に流れると、かえって怖いなーと思ったのは私だけでしょうか(笑)。「究極の幻想へ」で怖くて怖くて(笑)。
個人的に
凄く面白いとは思うんです。自分のプレイ時間も尋常ではないですし。印象としてはそつがないゲーム。
ただ、愛情があるかというと……ビミョーなゲームですね。「お客様、さあどうぞお遊び下さいませ」と呈示されて慇懃なんだけどそれだけ、という感じがする。凄く「お客様」目線であって、ツクリテが好き勝手やっちゃいました!という所があんまりないのがなぁ……。(cf:好き勝手やり過ぎた例)
まあ、システム面に独自性があると思うのですが(対戦型ゲームを知らないのでなんとも言えませんが、ブレイブ→HP攻撃というのはちょっと違いますよね)、基本的にキングダムハーツの延長上で、新しいことをやったというよりは、細かいところまで目を届かせたものでしょうね。
まあ、制作された理由が理由なので、そういった意味では冒険が出来ないんだろうなとは思いますが、何せストーリーモードがちゃちすぎです。ストーリーなんてまさに呪縛の固まりだったし。
ゲームで遊ぶ、ではなく、ゲームで遊ばされている、という感覚があります。
ということで、なんかもやもやしたものを抱えつつ。